お能とお能の笛のこと~はじめに~
およそ650年前に形を成した演劇がお能です。
五穀豊穣、国土豊かに、とのお祈り儀式的演劇から始まり、
神々の話、武士の話、恋物語、人情物語などが
200ほどの演目となって現在に伝わり、
演じられています。
能面をつけて、能装束と言われる
優美なコスチュームに身を包み主人公を勤めるシテ、
脇役を演ずるその語源のワキ、
オペラのオーケストラの役目をする囃子方、
コーラスの地謡、狂言方もお能の中には登場します。
囃子方は笛・小鼓・大鼓・太鼓。
そして、笛は能管(のうかん)といいます。
煤竹という古い竹でできています。
笛は舞台上にはひとりしか出ないので、
特に他に合せる必要がなく、音を調律していません。
つまり10本あれば10本とも違う音がするのです。
笛の中には「のど」と言われる別の管が入っています。
それにより強い音と出すことができ
能管独特の「ヒシギ」という強い音が出ます。
内面と指穴のあたりには漆がぬってあり、
常に使うことで漆が生きた状態でよく響くようになります。
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