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2014年9月12日 (金)

ロサンゼルス公演終了

9月6日から出発して7日(日)にアメリカ ロサンゼルス 日米文化会館特設舞台にて、公演を
してきました。アメリカでの観月能 羽衣 と 新作能 五月花=メイフラワー を勤めました。

当日の舞台風景の記録写真がないのですが、リトルトーキョーの中にある日本庭園、老松をバックにして、素晴らしい舞台で演能、現地の方々、特に日本から何十年も離れて暮らされている方々には郷愁のおもいで感慨深いお言葉を直接頂き、こちらも感激でした。
下の写真は団長梅若基徳氏とランチの図。

Dsc_0018

かつて、私が旅行会社に勤めていた時、中国の大連を訪れるツアーを作り、添乗したことがありました。
大連は戦争時代の日本が作った街で、お客様の中には昔大連で生まれ育ったという方が多くいらっしゃいました。
終戦、引き揚げ、それから半世紀以上がたち、ツアーでそのころと全く変わらない大連の街を訪れたその方々は、こみ上げる感情を抑えきれず、バスから身を乗り出し、涙を浮かべながら、昔のそこでの生活や一緒に暮らした人たちを思い起こしていたであろうその姿を私はみて、何とも表現できない心にしみるものを感じました。
会社時代のもっとも印象的な思い出ですが、状況は異なりますが今回その時のことが思い出されました。ロサンゼルスの月を私は初めて見て、お客様とその日の舞台を共有するそれだけの瞬間ですが、お客様には、祖国を離れ数十年、または祖国の土を踏んだことがない、その方々は、日本への郷愁の念を抱き何十年もその月を眺め続けた、その月のもとで
、私たちの演能を観てどんな思いでいらっしゃったのか、まるで日本にいるかのようだったか、日本を遠く感じた瞬間なのか、能楽の力がどう働いたのか、もっとお客様のお話を聞いてみたかったです。

こういうこともあるのだなあ。どこへでも、どんなところでも、私たちが役に立つのならば出向いていきたいものです。月は世界中で見れる、能もどこへでも行ける、世界をつなげていきたいです。




 

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